建物の建設と運営により排出される二酸化炭素は、世界全体の排出量の中でも大きな部分を占めています。タケダは、環境に配慮した持続可能なかたちで事業を運営していくため、温室効果ガスの排出量削減と天然資源の保全に取り組んでいる。
この新しいビルは、タケダのシンガポールにおける事業拡大の拠点となる。従業員約 200 人分のオフィススペースを備えており、将来的には現在の収容人数をさらに増やすことも可能だ。
新しいビルの主な特徴
- 1,600平方メートル分の太陽光パネルを設置
- 日々の運用において、エネルギー需要を削減するための最終手段の一つとされている、屋外の天候や施設内の人数を考慮した気候専用機械学習アルゴリズム「気候のインターネット(IOC:Internet of Climate)」を活用
- 日射熱を排除するファサードや、ポリエチレンテレフタレートでコーティングされた二重ガラスの窓パネルを採用
- 自然光の透過率を確保しつつ赤外線や紫外線を遮断することで、採光を妨げることなくビル利用者の快適性を高める窓を採用
- ビル利用者の作業環境を改善するサーカディアン照明(人間の生体リズムに合わせた調光・調色を制御する照明設備)を導入
熱帯気候に合わせてつくられたBCAのグリーンマーク制度は、シンガポールの建築物の環境への負荷や性能を評価するものだ。世界でも知名度が高く、国連の持続可能な開発目標(SDGs)にも沿っている。「Platinum Positive Energy」認定を受けるためには、消費するエネルギーの115%以上を敷地内の再生可能エネルギー設備で生産する必要がある。
タケダ・シンガポールでは2022年にも、製造拠点の品質ラボラトリーがNPO法人My Green Labから最高レベルの認定を受けたことで、より持続可能な事業の運営に向けて一歩前進していた。この認定は、研究所が持続可能性に向けて優れた取り組みを行っている証として世界中で認められているほか、国連による「Race to Zero」キャンペーンでもゼロカーボンの未来に向けた進捗を測る重要な指標として認められている。
シンガポールは、タケダのグロース&エマージング マーケッツ(GEM) ビジネス ユニットの事業はもちろん、同社のグローバル事業においても重要な拠点となっている。シンガポールのヘルスケア業界を支えるシステムを強化することは、タケダがアジア太平洋地域およびGEMにおいて患者さんの暮らしを豊かにするという目標を達成する上で極めて重要だ。