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シンガポールEmployment Pass – Complementarity Assessment(COMPASS)制度について知っておくべきこと

シンガポールEmployment Pass – Complementarity Assessment(COMPASS)制度について知っておくべきこと

COMPASSの詳細とシンガポールで就労ビザを必要とする外国人労働者への影響について

シンガポールEmployment Pass – Complementarity Assessment(COMPASS)制度について知っておくべきこと

シンガポールで2023年9月1日より外国人労働者のEmployment Pass申請の審査に新しく導入されたCOMPASS制度について理解しておくべき点をご紹介します。

 

1. COMPASSとは何ですか。Employment Pass(EP)との関係は?

シンガポールの就労ビザには様々な種類がありますが、COMPASSが適用されるのは、Employment Pass (EP)です。シンガポールで外国人の専門職従事者、管理職従事者、経営幹部(professionals, managers and executives/PME)が就労するためにはEPが必要です。2023年9月1日以降、シンガポールではEPの新規申請者の審査にCOMPASSと呼ばれる審査制度が適用されました。従業員のEPを申請する企業は、Fair Consideration Framework guidelinesに従い、すべての申請者を公正に検討したことを証明しなければなりません。

取得済EPの更新にはCOMPASSは2024年9月1日から適用されることになっており、企業は十分に計画や準備の期間を持つことができます。

COMPASSでは、EPの申請者は4種の基本審査基準でポイントを付与され、さらに2種のボーナス審査基準によってもポイントを得ることが可能です。

 

 
2. それではどういう仕組みになっているのですか?

a. 申請者は、人材開発省(MOM)により、下記に示される内容で審査を受けます。

  個人の属性 企業の属性
基本審査基準

1. 給与

給与 申請者の固定月額固定月給は、同業種・同年代のローカルPMET労働者の給与と比較してどうか

3. 多様性

主に問われる点: 申請者により社内の国籍の多様性が向上されるか

2. 資格

主に問われる点: 申請者がどのタイプの資格・学歴等を有しているか

(左サイドバーの「Criteria details」→を「C2. Qualifications」をクリック。)

4. ローカルの雇用支援

主に問われる点: その企業のローカルPMETの割合は同業他社と比較してどうか

ボーナス審査基準

5. スキルボーナス (技能者不足職種リスト)

主に問われる点: 申請者が、スキルのある人材が不足している職種に従事するか

6. 経済戦略優先事項ボーナス

主に問われる点: 企業が、シンガポール政府機関か全国労働組合会議(NTUC)と、将来性を見込まれたイノベーションや国際化に関する優先事項において提携関係にあるか


 

b. COMPASSの審査通過のために、申請者は40ポイント以上の取得を必要とします。ポイントの配分は以下のとおりです。

Applicants must score at least 40 points to qualify for an EP. Here’s a look at how points will be allocated.
3. COMPASS導入の意義を教えてください

Complementarity Assessment Framework により、企業は人材計画をより明確で確実にできるようになります。

  • シンガポールが、特に主要な業界で需要の高いスキルを持ち必要とされるグローバル人材を歓迎することを明確にします。
  • 企業は、スキルや国籍の多様性など、より多くの属性に基づき候補者のEPを取得できるようになります。
  • Self-Assessment Toolの使用により、あらかじめ企業が自身で、申請を希望する者がEP取得可能であるかを査定することができます。
  • 政府機関やNTUCとの提携によりシンガポールの経済戦略優先事項の達成に貢献した企業、同業他社に比べローカルPMETの割合が高い企業、多様な外国人PMETを擁する企業が認識されます。
     
4. COMPASSには適用除外はありますか?

EP申請者は以下の場合、COMPASSでの審査を免除されます。

  • 22,500ドル以上の固定月給がある。
  • 世界貿易機関(WTO)のサービスの貿易に関する一般協定(GATS)または関連の自由貿易協定(FTA)に基づき、企業内海外転勤者として申請する。
  • 1ヶ月以内の短期業務に従事する。

ただし、申請者はEP申請条件の最低給与額を満たしていなければいけません。
 

5. 申請者がCOMPASSに基づくEP申請が可能か調べるにはどうしたらよいですか?

a. 申請者が給与条件を満たしていることを確認してください1。人材開発省HPにあり最近改良された、候補者の予想COMPASSポイントの内訳を知ることができるEmployment / S Pass Self-Assessment Tool(SAT)を使用してください。

b. 人材開発省のWorkforce Insights Toolで、自社の多様性とローカル雇用支援(審査基準C3およびC4)の査定を行ってください。このツールでは、複数業種の給与の中央値や 非金銭的報酬を比較することも可能です。

その後MOMに申請します。申請書に記載した申請者の学歴証明書を会社が入手していることを確認してください。

COMPASS に基づく EP の資格がない申請者でも、S-Pass や Work Permit など他の労働許可の資格がある場合があり、その場合には別の基準が適用されることをご留意ください。
 

6. これらの変更にどのように対応するべきでしょうか ;

COMPASSに基づいてEP申請者にどのようにポイントが付与されるかについては、ケーススタディを参照してください。左のサイドバーからCase Studiesをクリックして詳細をご覧ください。

SATとWorkforce Insights Toolを使用すること以外にも、従業員のプロフィールを見直し、従業員の多様性の改善ローカル雇用への支援を増す必要があるかについて査定することもできます。
 

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